テナント店と路面店の違い

■それぞれのメリットとデメリット

店舗物件には幾つかの種類があります。
その中で今回は「テナント店」と「路面店」の違いを説明していきます。
店舗をオープンさせる際、物件選びはとても重要です。
出店する場所も大切ですが、物件のタイプを選ぶことも大切です。

【路面店のメリットとデメリット】

路面店とは、通りに面した店舗のことです。
大きな通りに面した路面店には有名企業の店舗や大手チェーンの店舗が店を構えていることが多いものです。
路面店の最大のメリットと言えば、やはり集客力の高さという点が挙げられます。
通りに面した店舗は、多くの人の目に留まりやすく宣伝効果は抜群です。
あえて大々的な広告を出さなくても、多くの人の目に留まることから看板だけで集客することができるでしょう。
しかし、そのような大幅な集客が見込める路面店は、家賃が高く設定されていることが多いものです。
このことが路面店のデメリットと言えるのではないでしょうか。
ランニングコストが大きいのでその分経営力が求められるでしょう。

【テナント店のメリットとデメリット】

路面店と対照的な物件として良く比較されるのがテナント店です。
テナント店は一般的に、オフィスビルや雑居ビルなどの貸店舗のことです。
ショッピングモールといった商業施設に入っている店舗を想定してご説明します。
商業施設に入っているテナント店であれば、駐車スペースを心配する必要がありませんし集客においても大きな心配はないように考えられます。
ただ商業施設のテナント店は、オーナー自身が営業時間を決めることができないデメリットがあります。
商業施設の営業時間に合わせるのが一般的だからです。
また、商業施設のテナント店は路面店とは違い固定された賃料ではなく売上保率が賃料になっているケースがあります。
要は売上によって賃料に違いがあると言うことです。
売上がアップするにつれて賃料が高くなるのもデメリットと言えるでしょう。

■テナント店におすすめの業種とは?

テナント店にも向き不向きの業種があります。
良くある業種が以下になります。

・飲食店
・カフェ
・服飾店
・雑貨店
・量販店

テナント店が設けられているのは、主にビルやマンションの低層階などです。
そのため、上記のような業種が入居するケースが多くなっています。
ショッピングセンター、モールの他、駅前や交通アクセスの良いビルなどにテナント店が多いのですが、ライバル店も多いのは事実です。
そのため、ライバル店と差を付ける工夫が必要になるでしょう。
特に飲食店はテナント店に多く見られます。
同じような種類の料理を出す場合、集客に力を入れる必要があります。
また、テナント店の場合、居抜きでそこを借りられることが多いので、開業資金が安くなる可能性があります。
例えば飲食店を開業する場合、さまざまな設備が必要です。
居抜きで借りることができれば、最初から料理を作る設備が整っているのでとてもお得です。
テナント店だからといってオフィスとして借りることができない訳ではありません。
中にはテナントをオフィスとして利用している場合もありますが、おすすめなのはやはりオフィスではなく上記で紹介した業種だと言えるのではないでしょうか。

■まとめ

テナント店と路面店にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
開業する業種はテナント店が良いのか、それとも路面店が良いのか、しっかり考えた上で物件を選ぶことが大切です。
また、開業するにあたりどの程度の初期投資が必要なのかも把握しておく必要があります。
路面店の場合は自由度が高いのですが、お客さまの目に留まるように内外装工事をきちんとする必要があります。
魅力ある店舗にするためにはある程度の初期投資が必要です。
逆に今回の例のように商業施設のテナント店は、自由度が少ないことからそこまでの初期投資は必要ありませんが、
売上保率が賃料になる場合や、賃料の他に売上保率を商業施設への手数料として支払わなくてはならない場合もあります。
どのような物件が良いか、自分の店舗がどのようなタイプに適しているのかを考えて出店する物件を選定していきましょう。